ニュース&記者コラム

【記者コラム】村田雅一 20年目で最高の年に

 まだ気は早いが、今年のグランプリ(12月30日、平塚)は近畿から何人選ばれるのだろうか。2月全日本選抜(豊橋)は脇本雄太(福井)がGⅠ全冠制覇を達成してグランプリ一番乗りを決めた。3月GⅡウィナーズカップ(伊東)は古性優作(大阪)がV。獲得賞金は5000万円超えでランキングは脇本に次ぐ2位となっている。さらに全日本選抜決勝2着の寺崎浩平(福井)が4位にいる。

 これだけでも近畿の勢いの凄さが分かる。さらに現在8位なのが村田雅一(=写真、兵庫)だ。40歳ながら全日本選抜でGⅠ初決勝(5着)。さらにウィナーズカップで決勝4着と健闘した。

 「出来過ぎなくらい。賞金ランキングの順位も周りから言われて知ったほど。脇本、古性と一緒に走ったことで課題が見つかった。レース中にいろいろ足りないことを思い知った」

 S班とは力の差を感じつつも、充実感をにじませる。1㍍63と小兵ながらコツコツと努力してきた。近畿の強力な自力型を味方にして、ようやく花開いた。

 昨年前期は2度の失格があり今期はS級2班。そのため6月まではFⅠでも予選スタートとなる。そんな中でも10~12日の松阪FⅠは目立っていた。初日予選は捲りを追うと「思ったより伸びた」と上がり11秒1で1着。準決は棚瀬義大(岐阜)の番手で連勝。それでもラインで勝ち上がれず「(ライン3人のうち)2人勝ち上がれる展開だったし脚も含め中途半端だった」と反省しきりだった。決勝は逃げた皿屋豊(三重)の3番手で2着に入った。

 今年26走中、着外は8走だけ。追い込みながら成績は安定している。「ダービーが勝負ですね」。今年2度目のGⅠ日本選手権(29日~5月4日、名古屋)でどこまで賞金を上積みできるか。ここで命運が大きく変わりそう。7月には41歳になり、選手生活20年目を迎える。道のりはまだまだ遠いが、兵庫初のグランプリレーサー誕生は決して夢ではない。(亀田 克也)

KEIRINスポニチ ファン必見!
最新ニュース配信、ミッドナイト詳細予想、記者コラム、ガールズケイリンなど無料で見られる情報が満載。そのほか、お得なキャンペーンも。